髪の寄付によって小児がんや脱毛症の子どもたちに医療用ウィッグをプレゼントする活動です。
平日10:00~16:00(土日祝休み)
ヘアドネーション&医療用ウィッグ
つな髪プロジェクト
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3-3-45
マルイト西梅田ビル5F(テラスハートジャパン)
肌優ウィッグ・すずさらウィッグ 1,362人
フルウィッグ 881人
医療用ウィッグを必要とする人は髪にどのような悩みを抱えているのでしょうか?髪に関わる治療や病気について知っておこう。
がん治療と髪の毛が抜ける理由
がんになると、がん細胞を減らしたり、増えないようにするために「抗がん剤治療」という薬を使った治療が始まります。この抗がん剤は、細胞が分裂して増える力を持つがん細胞を攻撃します。でも、体の中で細胞分裂が速い「毛母細胞(もうぼさいぼう)」という髪の毛を作る細胞も一緒に攻撃されてしまうため、髪の毛が抜ける(脱毛する)ことがあります。
髪の毛が抜ける時期とその続き方
抗がん剤治療を受けると、薬の種類や体質によって違いはありますが、治療を始めてから2~3週間くらいで髪の毛が抜け始めることが多いです。
この治療は何度か繰り返して行われるため、治療が続いている間は脱毛も続くことがあります。
治療が終わった後は、少しずつ髪の毛が生えてくることが多いですが、そのスピードにも人それぞれ違いがあります。
早い人では治療が終わってから数か月月で新しい髪が生えてくることもありますが、もう少し時間がかかる人もいます。
発毛の症状も個人差があり白髪や縮毛の状態で生えてくることもあります。
がん治療と生活の工夫
今では、抗がん剤治療を受けながらも仕事に行ったり普通の生活を続けられる人が増えてきました。
でも、髪の毛が抜けるということと向き合いながら生活する必要があります。
髪が抜けることは気持ちの面でも心配になることがありますが、ウィッグ(かつら)や帽子を使ったり、家族や友だちに相談することで、安心して過ごせる工夫ができます。
脱毛症とその原因について
「髪が抜けた」と言っても、脱毛症にはたくさんの種類があり、原因や症状はさまざまです。そのため、原因によって治療の方法が変わり、髪が元通りに生えるかどうかも異なります。例えば、小さな10円玉くらいの脱毛部分ができる「円形脱毛症」から、脱毛の範囲が広がってしまうタイプのものまで、いろいろなケースがあります。
髪はどこから生えてくるの?
髪の毛は「毛包(もうほう)」と呼ばれる、皮膚の中にある小さな器官から生まれます。毛包が健康で元気に働いていると、髪の毛も成長し続けます。しかし、何らかの原因で毛包がダメージを受けると、髪が育たなくなり、脱毛が起こることがあります。
よく見られる円形脱毛症の仕組み
円形脱毛症は、成長している毛包が自分の体にあるリンパ球という免疫の細胞に攻撃されてしまうことで起こります。リンパ球が毛包を壊してしまうと、その部分の髪の毛が抜けてしまい、円形の脱毛部分ができます。どうして自分の免疫細胞が自分の毛包を攻撃してしまうのか、正確な理由はまだ分かっていません。しかし、現在の研究では、毛包が標的になる「自己免疫疾患」という病気の一種だと考えられています。
他にもある脱毛症の原因
脱毛症は、円形脱毛症だけではありません。体全体に関係する病気や生活習慣が原因になることもあります。
例えば、次のような理由で髪が抜けることがあります。
治療と回復の可能性
これらの脱毛症の多くは、原因となる病気や問題を治療することで回復が期待できます。例えば、膠原病や感染症などの病気が良くなれば、毛包が再び髪の毛を作り始めることができるからです。一方で、円形脱毛症のように免疫が関係している場合は、専門の治療が必要になることがあります。
抜毛症(ばつもうしょう)とは?
抜毛症は、自分で髪の毛を引き抜いてしまう病気のことです。この病気になると、本人が気づいている場合もあれば、無意識のうちに髪を抜いてしまうこともあります。例えば、眠っている間に手が髪に触れて、知らないうちに引き抜いてしまうケースもあります。
抜毛症の原因
抜毛症の原因としてよく挙げられるのは、精神的なストレスです。学校生活や家族との関係、友達付き合い、テストや将来の不安など、心に負担がかかる状況が続くと、そのストレスを解消するために髪を引き抜く行動をしてしまうことがあります。髪を抜くことで一時的に落ち着く感じがする人もいますが、それが習慣になると病気として続いてしまうことがあります。
抜毛症が起こる仕組み
髪を引き抜く行動は、初めは単なるクセのように始まることがあります。しかし、ストレスが強い場合、その行動が「心の不安を和らげる手段」として繰り返されるようになることがあります。これが続くと、自分の意思で髪を抜くのをやめるのが難しくなり、抜毛症へとつながっていきます。
抜毛症への対処
抜毛症は、早めに気づいて対処することが大切です。この病気は、心の健康とも深く関係しているため、原因となっているストレスを減らすことが重要です。
例えば、以下のような方法が役立つことがあります
抜毛症に対する理解を深める
抜毛症は、自分の意思でやめられないことも多いため、周りの人のサポートが大切です。「どうして髪を抜くの?」と責めたりするのではなく、悩みや不安を聞いてあげることが本人にとって助けになります。
乏毛症(ぼうもうしょう)・無毛症(むもうしょう)について
みなさんは、「髪の毛の量」が人によってちがうことに気づいたことがありますか?
多い人もいれば、少ない人、くせ毛の人、まっすぐな髪の人など、髪にはいろいろなタイプがあります。
その中でも、「生まれつき髪の毛がとても少ない人」や「まったく生えてこない人」がいます。
このような状態を「乏毛症(ぼうもうしょう)」や「無毛症(むもうしょう)」といいます。
これは、あとから髪が抜けてしまう「脱毛症(だつもうしょう)」とはちがって、最初から毛が生えてこない、またはとても少ないことが特徴です。
乏毛症と無毛症のちがいって
両方とも、頭の髪だけでなく、まゆ毛、まつ毛、わき毛、腕や足などの体毛も少なかったり、ないことがあります。
原因について
主な原因は遺伝と言われています。
親や祖父母など、家族の中に同じような髪の特徴をもっている人がいる場合があります。
日本では、ある酵素(こうそ)に関係する遺伝子に異常があると、乏毛症になることがあるとわかってきました。
酵素は、体の中でさまざまな働きを助けるたんぱく質の一種です。その酵素が正しく働かないと、毛を作る力が弱くなるのです。
また、髪の毛がちぢれ毛(縮れ毛)のように、クルクルして細い形で生える場合もあります。
これは髪の成長のバランスがくずれているから起きることがあります。
治療とこれからの期待について
今のところ、乏毛症や無毛症にははっきりとした治療法はありません。
医師に相談して、育毛(いくもう)を助けるお薬や治療を試すこともありますが、すぐに効果が出るとは限りません。
最近は、遺伝子治療や再生医療などの研究が進んでいて、将来、乏毛症や無毛症に対する新しい治療法が生まれる可能性もあります。とても希望のある分野です。
2025年 5月8日
つな髪寄付者数
172,000人達成しました!
ウィッグプレゼント数
肌優®・すずさら 1,362人
フルウィッグ 881人
2025年 5月8日更新
皆様の想いの詰まったウィッグを、プレゼントさせていただきました。寄付にご協力下さった皆様ありがとうございました。