「見た目は同じウィッグなのに何が違うの?」と疑問に思う方が多くいます。
髪の毛が植毛されていて、いろんなヘアスタイルを楽しめるのはどちらも同じですよね。
実は、医療用ウィッグは治療中の人やウィッグで日常生活を送る人のために、様々な工夫がされている特別なウィッグなのです。
ファッションウィッグは見た目を可愛く変身したり、いつもと違う自分を楽しむために着用することが主な目的です。
そのため、もともとヘアスタイルが出来上がっているウィッグが多く、ヘアカラーも普段自分の髪では染めないような明るい色も豊富にそろっています。
さらに「髪の毛がある人」が着用する構造になっているので、つけ心地や頭皮への安全性などはあまり配慮されておらず、安い価格で気軽におしゃれを楽しめるのが特徴です。
脱毛の症状がありながら学校や会社に通うことになると、『できるだけ周囲の人に気づかれず過ごしたい』『脱毛していることへの精神的ストレスを軽くしたい』などが主な理由でウィッグを使用します。
医療用ウィッグはファッションウィッグと違い、身体の一部として共に生活を送るものとして作られていて、品質や構造にも特徴があります。
例えば、ウィッグと気づかれない自然さ、長時間ウィッグをしていてもストレスを感じない快適さ、脱毛した部分に触れても安心な品質など、医療用ウィッグは使う人に配慮したものになっています。
ファッションウィッグと
つな髪の医療用ウィッグを比較してみましょう
ウィッグは使用する目的によって違ってきます。
「身体の一部となって生活をサポートするウィッグってどんな違いがあるの?」
ここでは「髪に悩みを持つ人」の目線でウィッグについて考えます。
周りにウィッグだと気付かれない自然さは、その人が自信をもって安心して生活を送ることにつながります。
ウィッグの自然さに関わる大きなポイントは「つむじ」と「髪質」です。
ファッションウィッグと医療用ウィッグでは植毛方法やつむじ・分け目部分の人工肌の様子に違いがあります。
それにより、上から見たつむじの形や分け目の見え方は大きく異なります。
ファッションウィッグでは地肌部分をつくらないつむじなしのものや、トップ部分にアルファベットのOやIの形など人工地肌を一部分のみに使用してつむじのように見せる作成方法が主流です。また、髪が一方向に機械で植毛されているため、髪をかきあげたり分け目を変える事が難しい場合が多いです。
つな髪の医療用ウィッグは、どこから見ても本物のようなつむじにこだわり、一本一本の毛流れや髪の立ち上がりが自然になるよう計算し植毛されているため、写真のようにジグザグにも分け目も変えられます。人工肌部分も広く、髪の結び目が表から見えない独自の植毛方法で肌から髪が生えているように自然です。
ウィッグの不自然さが出てしまうのがやはりつむじ部分です。
電車で座った時やエスカレーターの下りなどで近くから見られることを不安に思われる方も少なくありません。
また、植毛方法により分け目の自由度が上がることでヘアアレンジの制限も少なくなります。
ウィッグに使用される髪は大きく分けて人工毛と人毛があります。
その使用する材質によって、見た目の自然さや加えられる熱の限度に大きな違いが出てきます。
ファッションウィッグでよく使用される人工毛はファイバーという化学繊維が使用されています。買ったままのスタイルをそのままキープしやすいという利点がありますが、化学繊維で出来た人工毛は熱や摩擦によるダメージを受けやすく髪が絡んだりヘアアイロンの熱で縮れてしまうこともあります。また光が当たるとウィッグ特有のテカリが出やすいのが特徴です。
自分の髪の毛と同じようにブラシやヘアアイロンで整える必要がありますが、人工毛よりも長持ちで、熱にも強いため、地毛のようにドライヤーも気にせず使用できます。髪本来のキューティクルを残している人毛は光に当たっても本物の髪と同じように乱反射をするため、ウィッグ特有のテカリもありません。
●医療用ウィッグに人毛が良いと言われる理由
近年、化学繊維でできた人工毛も見た目のクオリティが上がり自然なウィッグも多数作られています。しかし、摩擦や熱にダメージを受けやすいという他に、人工毛が顔や肌に当あった時に敏感肌の方はチクチクした痒みを感じることも少なくないため、日中着用するウィッグとしてはやはり人毛の方が適していると私たちは考えています。
●人毛にもバージンヘアと加工毛があるのを知っていますか?
近年ファッションウィッグの中でも人毛を使ったものが販売されていますが主に加工された人毛が多く扱われています。これは薬剤でキューティクルを剥がしたり、髪の色を均等にするため一旦脱色し染色し直したり、ウィッグを作りやすく加工された髪の事です。
人毛の加工毛のは比較的ウィッグの価格も安く敏感肌の方も安心して使えるのがメリットですが、アイロンなどの熱や摩擦に弱かったり、あとから自分の好きなヘアカラーに染められなかったりします。
ウィッグを日常的に使用するようになると、1日の長い時間着用することになります。
ウィッグのつけ心地によってウィッグを気にする時間に変化があったり、頭皮への負担も変わります。
多くのファッションウィッグのウィッグ裏地部分には化学繊維が使用されています。
ウィッグ裏地部分は直接頭皮に触れる部分なので、脱毛した敏感な頭皮にも安心な素材であることが重要です。
ウィッグ裏地に使用される化学繊維はカッパや服のタグ、ゴミ捨てネットなど工業製品にも使用されており、耐久性はあるもののやや硬くザラザラした手触りが特徴です。化学繊維特有のチクチクとした肌当たりで痛みを感じたり、摩擦で肌が荒れることも。一般的に化学繊維は撥水性(はっすいせい)があるため、汗でムレたり痒みなどの不快感につながる場合があります。
つな髪の医療用ウィッグ「witton(ウィットン)」は頭皮に触れるウィッグベース部分を赤ちゃんの肌にも使えるオーガニックコットン100%の生地で作製しています。敏感肌の方にも安心して使っていただけるよう、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医による敏感肌モデルの皮膚の(24・48時間)閉塞パッチテストで肌への刺激性の有無を試験した安全安心な品質です。
また脱毛した頭皮は非常に敏感になり、少しの刺激で赤みが出てしまったり症状が悪化してしまうこともあるため、頭皮に直接触れるウィッグの裏地にどんな素材が使用されているか慎重に選ぶ必要があります。
本来医療用ウィッグは髪に悩みを持つ人の日常生活をサポートする役割があるものの、使用する人にとって安心できる品質でないと、反対にウィッグによる新たなストレスを生み出しさらに日常生活を制限してしまう可能性があります。
これらの理由で人に会うことや外出を控えるようになったり、気持ちが落ち込んだり、好きなスポーツや趣味をあきらめたり、修学旅行などの学校行事を欠席したり、、、と日常生活に支障が出てしまう=生活の質(QOL)の低下につながってしまいます。
ウィッグと一言で言っても使用する人や用途によって素材や品質は様々です。
もしあなた自身やあなたの大切な人がウィッグを必要とした時、医療用ウィッグの正しい知識を持っていればウィッグによるストレスを抱えず快適に日常生活を送ることができます。
つな髪はこれからもより多くの方に医療用ウィッグへの理解を深めていただけるよう活動を広げていきます。
2024年 7月8日
つな髪寄付者数
160,000人達成しました!
ウィッグプレゼント数
肌優®・すずさら 1,177人
フルウィッグ 764人
2024年 9月29日更新
皆様の想いの詰まったウィッグを、プレゼントさせていただきました。寄付にご協力下さった皆様ありがとうございました。